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会計相談室

2020年3月3日 17:00:00

ITIN W7

Inage Hawaii

ITIN W-7


「譲謙(ゆずけん)、わしの知り合いがソーシャルセキュリティナンバー(SSN)がないので、個人税の申告ができないのじゃが、どうしたらいいんじゃ?」

  会社経営者の鬣(たてがみ)はおもむろに会計コンサルタントの譲矢譲吉(ゆずりやけんきち、通称、譲謙)に聞いた.


「SSNがない場合には、納税者番号(Individual Taxpayer Identification Number=ITIN)を取る必要があります」

「ほう、それはどうやってとるんだ?」

「Form W-7に税務申告書、それにパスポートを同封してとります。」

「パスポートを同封なんていやじゃな」

「パスポートを同封しない場合、パスポートのコピーが本物のコピーであることを領事館や大使館で証明してもらうか、ITINの公認代理人(Certified Acceptance Agent=CAA)に面談してパスポートと同じ人物であることを書面で証明してもらう必要があります」

「結構厄介じゃのう」

「そうなんです」


「ところで、Form W-7は簡単に書けるんじゃろ?」

「いえ、これがなかなか難しくて、みなさん、きちんと記載ができず、ITINがなかなかとれないことがあります」

「どこを間違えるんだ?」

「よく間違える点を紹介します。」


「①W-7を申し込む理由にチェックマークをし忘れる。申し込む理由には、非居住者が申告書を申告するため、非居住者が日米租税上条約上の恩恵を受けるため、米国居住者が申告書を申告するため、妻や子供を被扶養者として申告するため、非居住の学生や教授が申告するため、などがあります。」


「②外国人であることのサポ―ティングドキュメントを添付し忘れる。14歳未満の子供か18歳未満の学生以外は最新の写真付きのサポ―ティングドキュメントの原本または本物のコピーであることを発行元に証明されたコピーを送付する必要があります。サポ―ティングドキュメントにはパスポートの他、合計で13の認定されたドキュメントがあります。CAAの証明は子供に関してはパスポートか出生証明のコピーのみ証明できます。また、証明書(Certificate of Accuracy=COA)を発行しなけなければなりません。」


「③米国の税務申告書を添付し忘れる。」


「④13の認定された資料以外のものを付けてしまう。」


「⑤税務申告書の載っていない子供のForm W-7を送ってしまう。」


「⑥アメリカに住んでいない子供のためにW-7を提出してしまう。」


「⑦ライン3に外国の住所を入れ忘れる。もしも、現在アメリカに住んでいる場合には、アメリカの住所をライン2に入れ、国名のみをライン3に入れる。もしも、外国住所がライン2の郵送先住所と同じならライン3にはSameと記載する。」


「⑧誕生日情報をライン4に完全に記入していない。」


「⑨送付するID書類の記載が不完全である(ライン6d)。米国入国日を記載していない’」


「⑩サインを忘れる。本人以外がサインをした場合には、委任状が必要です」


「何か大変じゃのう。本人に書かせないで譲謙に頼むように進めるわい」

「ありがとうございます。」


米国公認会計士齊藤事務所 (www.saitollp.com, info@saitollp.com):齊藤幸喜

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