会計相談室

2022年11月7日 16:00:00

Fair Value Option

Inage Hawaii

「譲謙(ゆずけん)さん、前に株式は持分や支配力で評価方法を決めなければならないと言っていたが、どういうことなんじゃ?」「連結子会社以外で重要な影響を与える場合には、持分法を用いなければなりません。この場合には、損益は投資先会社の損益の持分部分を計上し、配当は持分のマイナス計上になります。」会計コンサルタントの譲矢謙吉、ゆずりやけんきち、通称譲謙)は答えた。「それは20%以上で50%以下の株式会社の場合やLLCで3%から6%以上の場合じゃな。」「そうです。そして、それ以下の持分証券は時価評価になります。時価評価の場合には、時価の増減を損益として計上するとともに、配当は収益として認識します。持分法と時価評価は全く異なる目的で行われ、会計処理も異なるので、同時に適用することはできません。」「そうすると20%以上50%以下の株式会社や3%-6%以上のLLCは時価評価はできないということじゃな。」「いえそうでもありません。Fair Value Option(FVO)という選択をすることが認められており、上記のような状況でも持分法を適用せず時価評価が適用できることになっています。」「そうか、先ほどと同様に持分法とFVOの両方を同時に適用は不可能じゃな。そこで、どういうふうに適用するのじゃ?」「①最初の損益認識で適用しなければなりません。②確固たるコミットメントがある場合です。③特別な会計処理が存在しなくなったとき、例えば、連結から外れた時や持分法を適用しなくなった時などです。④別の事業体への投資の会計処理に変更があったとき⑤公正価値で測定しなければならない事象が発生したときです。」「それじゃ、逆にできない場合はあるのか。」「①連結される子会社や変動持分会社への投資です。②預金債務、③リース契約で認識された金融資産や金融リース、④株主資本として分類されている金融資産、⑤ペンションプランでの負債や資産です。」「適用する際の注意点は何じゃ。」「一旦採用したFVOは変更ができません。FVOは個々の資産種類ごとに適用します。」「それじゃ、1つの30年物のUS国債にFVOを適用して、別の同じ国債に償却を実施しても問題ないということか?」「その通りです。しかし、20%-50%の投資先にFVOを適用していて、その投資先に貸付金があった場合には、その貸付金にもFVOを適用しなければなりません。」「それじゃ、最初に18%持っていて追加で7%を購入して25%になって持分法の対象となったときに持分法ではなくてFVOを適用できるということか?」「はいそうです。」「それじゃ、60%の連結対象会社の持分20%を売却して40%になったときにもFVOは適用できるのか」「はい、できます」「そうか、勉強になった。ありがとう。」


米国公認会計士齊藤事務所 (www.saitollp.com, info@saitollp.com):齊藤幸喜