top of page
会計相談室
2023年9月1日 13:00:00
ASC842
Q1: ASC842 はどんな基準でしょうか?
A: ASC842 とは、⽶国会計基準の新リース会計基準のことです。
2019 年度から⽶国の上場企業に適⽤されており、2022 年度からは⾮上場企業や⾮営利企業にも適⽤されました。この基準は、リース期間が 12 か⽉を超えるリースの借⼿がバランスシートにリースに関する資産と負債を計上することで、リースの経済的実態をより適切に反映するという⽬的で制定されました。IFRS(国際財務報告基準)第 16 号と同様に、オペレーティング・リースを含むすべてのリースをバランスシート(貸借対照表)に計上しますが、費⽤の認識⽅法については、ファイナンスリースとオペレーティング・リースに分類するデュアルモデルを採⽤しています。
Q2: この基準はどのように作られましたか?
A: この基準は、FASB が 2006 年にリース会計の⾒直しを開始したことに端を発しています。
当時のリース会計基準(ASC840)では、オペレーティング・リースの場合、借⼿はバランスシートにリース資産や負債を計上せず、リース料を費⽤として認識するだけでした。しかし、これではリースの経済的実態を反映していないという批判がありました。そこで、FASB(⽶国財務会計基準審議会)は IASB(国際会計基準審議会)と共同で新しいリース会計基準の開発に取り組みました。2016 年に FASB は ASC842 を発表し、2019 年から上場企業に適⽤されることになりました。この基準では、オペレーティング・リースもバランスシートに資産と負債として計上することが求められるようになりました。
宗 惠蓮(ソウ ・ケイレン)
bottom of page