会計相談室
2017年2月25日 14:00:00
2016年の減価償却について教えてくれないか?
「譲矢謙吉(ゆずりやけんきち)さんや、わいは2016年の申告書を作成しようと考えているんじゃが、特別な減価償却(Depreciation デプリシエーション)について教えてくれんかの?」会社経営者の鬣(たてがみ)は会計コンサルタントの譲矢に尋ねた。
「承知しました。鬣さん、セクション179ルールというものを知っていますか?」
「何かよくわからんが、固定資産を一気に経費計上できる方法じゃろ?」
「そうです。鬣さんよく知っていますね。通常固定資産は資産計上をして減価償却を行わなければならないので、費用はその固定資産を使用する期間で割り振ります。しかしながら、セクション179を使うと事業用動産について一括費用化ができます。その上限が2016年では$500,000になっています。ただし、総額で2ミリオンダラーを超えると一括費用化できる金額が減額されていきます。また、特定の不動産支出もセクション179で$500,000まで割り増し償却ができるようになりました。」
「ほう、それはすごい金額の節税になるな。もっとも、そんなにわしの会社は固定資産に投資はせんがの。」
「次に50%の初年度ボーナス償却も新品購入について認められます。このボーナス償却の割合は2018年には40%に下がる予定です。2019年には30%になる予定です。」
「このボーナス償却は車にもあるのかな?」
「はい、あります。乗用車、軽トラック、バンは1年目で$8,000のボーナス償却ができます。2018年には$6,400に減額され、2019年には$4,800になります。2016年に新車の車を購入した場合、新しい乗用車では$11,160 (=$8,000+$3,160)を最大で償却がとれます。新しい軽トラックやバンでは$11,560 (=$8,000 + $3,560) になります。」
「ほう、これは結構いけるな。新車を買うと得するな。」
「その通りです。そのほかレースの馬は通常7年で償却されますが、今年は年齢に関わらず特別に3年で償却できます。」
「ほう、それじゃ馬でもかってみるか。」
米国公認会計士齊藤事務所 (www.saikos.com, info@saikos.com):齊藤幸喜