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会計相談室
リース会計利率について
2026年4月3日

「譲謙(ゆずけん)さん、リース資産やリース負債を計算するための利率はどうやって入手するんじゃ?」会社経営者の鬣(たてがみ)は、会計コンサルタントの譲矢謙吉(ゆずりやけんきち:通称、譲謙(ゆずけん)におもむろに聞いた。
「はい、その通りです。ASC 842条では、オペレーティングリースで借り手が使用する利率は、まずImplicit Rateを用いることになっています。Implicit Rateとは、当該リース契約で用いられている利率です。すなわちリース会社が使用している利率のことです。」
「そんな利率は貸しているリース会社の方はわかっているはずじゃが、借りている方はいくらの利率で貸し出しているかなど全くわからんはずじゃぞ。」
「確かに鬣さんがおっしゃる通り、このRateは契約書には明示されていません。しかしながら、車やコピーマシン、パソコンなどは、最近はAIの進化によりリース資産の付随費用を含めた購入価額やリース終了時の残存価額を借り手がかなり正確に入手することができるようになりました。それらの情報を使えばImplicit Rateも比較的容易に借り手側が把握できる場合があります。もしも、Implicit Rateが容易に入手できないのであればIncremental Borrowing Rate (IBR)を用いることになります。IBRは借手がファイナンス(借入)で購入したと仮定した場合のRateです。もしも、そのリース資産を担保として、そのリース期間で借入金をして購入した場合に支払わなければならない支払金利のことです。IBRの出し方はまず、無担保の一般的な借入金のRateから計算をスタートします。それに担保を付けた場合のRateの計算をして減額していきます。担保はそのリース資産に限りません。借り手側のどんな担保でも可能です。さらに外国で借りている場合には外貨でのRateも勘案して計算します。実際には、このようなIBRの計算は、銀行の助けを借りる必要もあります。または、レッシーが、リース実行時に当該資産をリースではなく、借入をして購入することを前提として銀行にファイナンスを申し込んでいれば、入手することができます。なお、会社が借入金をすることが何らかの理由で不可能な状況の場合には、借入金市場での最も低いRateを使うことになります。そのほか、企業が非上場会社であった場合には、そのリース期間でのRisk-Free Discount Rate(RFR)を使用することが認められています。RFRの典型例はアメリカ国債利回り(US Treasury Yields)です。リース開始時のリース期間と同じ期間の利率を使用することができます。ただし、RFRを使用するには社内の経理規定でそれを使用することを明記しておく必要があります。社内の経理規定は、IBRを算出するには一般的に費用と手間がかかるため、Implicit Rateがわかる場合には、Implicit Rateを用い、それがわからない場合には、RFRを用いることにしておくのがよいでしょう。もしも、リース契約が契約の途中で修正されたらならば、Rateを見直し、リース債務とリース使用権資産を測定し直すことになります。 最後にDiscount Rateは0以下にはなりません。」
「ほう、そうか、よくわかった。」
「利息部分はどうやって費用計上するのじゃ?」
「オペレーティングリースでは利息は存在しませんので、その部分はリース費用の一部として計上されます。なお、ファイナンスリースでは支払利息として計上します。
」
米国公認会計士齊藤事務所 (www.satollp.com, info@saitollp.com):齊藤幸喜
