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税金相談室
2018年2月12日 5:00:00
生前贈与加算
生前贈与加算
相続開始前3年以内の贈与は、日本の税法上相続財産と見なされて相続税がかかります。この3年内生前贈与加算規定の根拠には、被相続人が自分の死後発生する相続税の軽減を意図して生きているうちに財産移転をしたと想定して、贈与財産に相続税を課すということがあります。生前贈与加算規定が適用されるのは、本来の相続や遺贈によって相続財産を受け取る人に限られます。法定相続人以外の相続財産を何も引き継がない人が、どんなに多くの生前贈与を受けていたとしても、税金の再計算の必要はありません。
課税相続財産に加算される生前贈与の金額は、相続時の価格ではなく、贈与時の価格です。例えば、贈与時に評価額が1000万円であった土地が、相続時に1500万円に値上がりしていたとします。相続財産に加算されるのは贈与時の評価額1000万円です。贈与税の基礎控除(110万円)以内であるなどの理由で、贈与税が課税されなかった生前贈与も加算されます。
3年内生前贈与が相続財産に加算されて相続税が再計算されても、既に支払った贈与税は相続税から控除されるため、同一財産に贈与税と相続税が二重に課されることはありません。
米国公認会計士 大島襄
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