会計相談室
2015年11月30日 14:00:00
決算書の読み方2-損益計算書
譲謙(じょうけん)さんや今回は決算書のうち、損益計算書の読み方を教えてくれるんだよな?」
「鬣(たてがみ)さん、その通りです。決算書のうちのもうひとつの重要な柱である損益計算書について今回はお話をしてみたいと思います」会計コンサルタントの譲矢謙吉(ゆずりやけんきち通称譲謙ゆずけん)は会社社長の鬣に答えた。
「鬣さん、損益計算書は売上と費用それに利益という最も重要な経営指標を表している表です。経営とは究極的にはこの売上を最大限にして経費を最小限にするということを目的としています。」
「そうやって言うと簡単そうだが、なかなか会社経営とは簡単ではないぞ。」
「その通りです。とくに従業員が増えてくればくるほど、みんなの方向性をそろえていかないと大きな力は発揮できませんし、その操縦を誤ると会社は大変なことになります。」
「操縦か確かに経営者とはそんなものじゃのう。毎日常に意思決定を迫られる。それを間違ったら、大切な従業員を路頭に迷わせてしまうことになりかねん。」
「その通りです。その操縦を補佐するのが損益計算書です。損益計算書はコックピットの計器と同じです。それらを正確に読み取れませんと操縦の判断を誤ってしまいます。」
「じゃがな、損益計算書を読んでみてもよくわからない言葉が出てきて理解できないのじゃ。」
「それはまずいですね。何がわからないのですか?」
「一般的な経理用語じゃ」
「そうですか?それではまず自分でわかる言葉で損益計算書は作ってみてはどうでしょうか?普段のご商売で使っていることばで損益計算書をつくるのです。さらに損益計算書は自分が知りたい指標をタイムリーに示す必要があります。一般的な指標は先ほども言いましたが、売上、費用、利益です。」
「売上と言えば、わしは賃貸収入を詳しくしりたいな。きちんとお客が月初までに家賃を全て支払ってくれているかどうかを翌日までに知りたい。それと毎月うちのスタッフと経費を減らす話をしているので、各経費が減っているかどうか細かく知りたいな。例えば事務用品費や旅費などじゃ。」
「いい調子です。そのようにしてまず、自分の損益計算書を作っていきましょう。」
米国公認会計士齊藤事務所 (www.saikos.com):齊藤幸喜