会計相談室
2021年12月14日 8:00:00
標準控除(Standard Deduction)と人的控除(Exemption)
Q:2021年の標準控除(Standard Deduction)と人的控除(Exemption)について教えてください。
A:2017年に当時の大統領であったトランプにより約30年ぶりに税法を抜本的に改革する大きな改定税法(Tax Cuts and Jobs Act)が施行されました。様々な税法が当改革により変更になりましたが、その中でもっとも個人税に大きな影響を及ぼしたものが最高税率の引き下げ(39.6%→37%)、子女税額控除($1,000→$2,000)と標準額控除の倍増でした。特に標準控除はそれぞれ身分毎に2018年から2017年の控除額のほぼ倍近くの金額に膨れ上がり、それ以降も毎年インフレ調整をされて少しずつ増加してきています。2021年の標準控除もインフレ調整により同様に独身が$12,400から$12,550に、夫婦合算は$24,800から$ 25,100になりました。
2020年から2022年のStandard Deductionを下記の表で比較しました。
2020年 2021年 2022年
独身 $12,400 $12,550 $12,950
夫婦合算申告者 $24,800 $25,100 $25,900
特定世帯主 $18,650 $18,800 $19,400
夫婦個別申告者 $12,400 $12,550 $12,950
米国市民や永住権保持者、また、年間居住者外国人であれば、だれでも申告身分に応じた標準額控除を申請することができます。従って、殆どの方の場合、この標準控除額以上の所得を年間得ている場合には、確定申告書が必要になります。
一方で、年の途中に米国滞在を開始/終了した外国人の場合には、特別に通年居住者選択をしない限り、標準控除は申請できず、項目別控除*を申請しなければいけません。
*項目別控除の詳細につきましては別のニュースレターでご確認ください。
また、従来納税者と扶養家族お一人につき$4,050の人的控除(Exemption)が申請できていましたが、トランプ元大統領の改定税法により撤廃されています。税法改革は2025年まで有効な時限立法のため、2026年からまた再開する予定です。
アウディ・カズエ