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会計相談室

2016年8月29日 13:00:00

新しい税法

Inage Hawaii

「譲謙(ゆずけん)さん、税金の定期点検をしたいんじゃが、何か新しいものがあったら、教えてくれんかのう?」会社経営者の鬣(たてがみ)は譲矢謙吉(ゆずりやけんきち、通称ゆずけん)に尋ねた。


「そうですね。まず、2014年度にアドバンスド プレミア タックス クレジット(PTC)を受け取った人は、必ずフォーム1040とともにフォーム8962も添付して申告をしなければならなくなりました。これは、所得が低いために申告義務がない人にも適用されます。もしも、この申告を適切に行っていないと2016年にPTCを更新できなくなります。」


「なんじゃ、そのアドバップ クレジットとやらは?」


「2014年から始まったヘルスインシュランス マーケットプレイスで保険を購入した場合に一定条件を満たした人は、政府がその人の見込み収入をもとに保険料の一部を前もって支払ってくれるか、税務申告時に保険料の一部を一括でリファンドとして取り戻すことができる制度です。これは健康保険加入を促進するための補助金に近いものです。」


「なに?そうするとうちの従業員は保険料を自己負担していないということか?」


「もしも、所得の低い方がいた場合には、そうなっていることがあります。」


「それはいい制度じゃのう」


「ただし、前払いで保険料を政府から支払ってもらっていた場合には、個人申告書で実際の所得を申告してフォーム8962によって保険料のクレジット金額を精算しなければなりません」


「次にロスIRA(個人年金」というものがあります。これはミニマムディストリビューションを行わなくてもよいことになっています。」


「ミニマムディストリビューションとはなんじゃ?絶対に年金の給付を受け取らなくてはならないという規則か?」


「そうです。70歳半に到達した場合に必ず受け取らなければならない年金からの受給額のことです。ただし、適用を受けるには、そのロスIRAに拠出した人が生きている必要があります。」


「確かロスIRAの年金受給額には税金がかからなかったよな?」


「そうです。ただし、59歳半になていることと5年以上アカウントを開いている必要があります。」


「ところでトラディショナルIRAからロスIRAへの変換が課税所得(AGI)によって制限される法律はもうないんだよな?」


「ええ、それはかつて$100,000以上の課税所得の人に適用されていましたが2010年から廃止になっています。」


「どのような場合にロスIRA変換は有利なのじゃ?」


「現在は税率が低くて引退後の将来の税率が高いことが予想される納税義務者はロスIRAへ変換をしたがると思います。」


「よくわかった。ありがとう譲謙さん。」


米国公認会計士齊藤事務所 (www.saikos.com, info@saikos.com):齊藤幸喜

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