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会計相談室

2019年1月3日 14:00:00

定年後のキャリアって何じゃ?

Inage Hawaii

「譲謙(ゆずけん)さん、わしもそろそろ老後のことを考えたいと思うんじゃが、最近の傾向を教えてくれんか?」


「そうですね、最近は老後ではなくて定年後のキャリアと言った方がよいかもしれません」


「それは何じゃ?」


「はい、アメリカでは最近労働人口比率がかなり変化してきていまして、1970年代から20世紀後半までは老齢労働人口(55歳以上の労働者)は最も小さな労働人口比率でした。しかしながら、1990年代から若年労働人口(16歳から54歳)の比率が減少してきているのに対して老齢労働人口は上昇し始めてきています。2003年には老齢労働比率は最も小さい比率ではなくなりました。労働統計局(BLS)によると55歳以上の人口のうち40%が働いているか仕事を探しています。さらに老齢である65歳から74歳や75歳以上の労働人口が2024年までに最も早く労働人口が増加するようです」


「ほう、老後の隠居生活などしておれんということか」


「その通りです。2024年までで65歳から74歳までの労働人口は55%の増加、75歳以上の労働人口は86%の増加が見込まれています。これは全体の労働人口が5%の増加しか見込まれていないことに比べると顕著な増加です」


「そうすると長く働かなければならないということか」


「その通りです。人生の後半でのキャリアを考えていくことが非常に重要になってきます。」


「しかし、55歳以上の働き口などそんなにあるのか」


「55歳以上の労働人口が3分の1以上を占めている職業には、バス運転手、不動産エージェント、申告書の作成者、旅行エージェントなど様々です。」


「今からそんなことができる自信がないなぁ」


「他にも自分で仕事を始める方法もあります。」


「セルフエンプロイメントか?」


「そうです。自営業(セルフエンプロイメント)は、人生後半のキャリアにかなりの柔軟性を与えます。事実、老齢労働者の自営業者比率が高くなっています。」


「どんな自営業が人気があるんだ?」


「動物のトレーナー、クラフトアーティスト、農場のマネージャー、漁業やハンター、ヘアードレッサー、ヘアースタイリスト、マッサージセラピスト、ミュージシャン、歌手、写真家や作家など様々です。」


「しかし、そんな仕事をする自信はないな。」


「他にはパートタイムで仕事をする方法もあります。55歳以上では27%がパートタイム、65歳以上をみると40%がパートタイムです」


「どんな仕事をパートタイムでしているんだ?」


「遊園地の補助、キャッシャー、ラウンジの受付などです。ちなみに最も有名な老人の起業家はカーネルサンダーです。彼はケンタッキー・フライド・チキンで有名ですが、彼が初めて自分の店を出したのは65歳の時です。幼かった時に大人になったら何になりたいか夢見ていたと思いますが、平均寿命が延びてきている今、人生を幸せに生きるために人生後半で何をしたいかを改めて考えることが必要です」


「そうだのう」


米国公認会計士齊藤事務所 (www.saikos.com, info@saikos.com):齊藤幸喜

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