会計相談室
2013年9月30日 13:00:00
完璧主義てなーに
「譲謙(ゆずけん)さん、どうもうちの業績が、最近予算を達成できていないと思うのだ」鬣(たてがみ)はコンサルタントの譲矢謙吉(ゆずりやけんきち)におもむろに聞いた。
「どうしてですか?」
「それは予算実績表をみたら明らかじゃ」
「予算実績会議のときにはどのような話をしていますか?」
「いつももう少しのところで予算を達成できないものだから、まぁ、よしとするか来月がんばってや、で終わっているな」
「そこらへんに問題がありそうですね。一旦、完璧な100%達成の目標を下げてしまうと実質的な目標値はどんどん下がっていきます。そのうち、予算や目標など達成できなくてもよいもの、あるいは達成できないのが当然と考えるようになってしまいます。」
「それじゃ、どうすればいいのだ?みんながんばっているのだが、なかなかうまくいかないんだよ。」
「それでは、達成できなかった原因や対策をみなさんで真剣に考えているのでしょうか?がんばってできなかったから、それでよしとするのではなくて100%すなわち完璧に目標を達成するためにはどうしたらよいのかをみなさんが真剣に考えるのです。完璧などなかなか人間にはできません。だからこそ、100%達成を常に意識していくことによって、ミスは少なくなっていくのです。そのこと自体が重要です。そのためには経営者がそっせんして常に真剣に完璧主義を意識していかなければなりません。」
「完璧主義とはなんだ?」
「それは曖昧さや妥協を許すことなくあらゆる仕事を細部にわたって完璧に仕上げることを目指すものです。これは経営者における基本的な態度です。」
「どうすればよいのだ?」
「大きな経営の観点から会社全体を見れるマクロの仕事と現場を知るミクロの仕事を十分に身に付けることです。それでなければ自分の考えるような経営はできません。」
「なかなか難しいそうじゃな。他に気をつけることはあるか?」
「目標に対する厳しいチェックも行ってください。数字をつくる側とチェックする側がお互いに努力してパーフェクトを目指していくことが重要です。」
米国公認会計士齊藤事務所:齊藤幸喜