会計相談室
2014年12月4日 14:00:00
完璧な決断をして完璧に仕事をこなす
「譲矢(ゆずりや)さん、完璧な決断をするためには、マクロとミクロの見方ができなければならないと以前に言っていたが、どのようなことなんじゃろ?もう少し詳しく教えてくれんか?」会社社長の鬣(たてがみ)は譲矢謙吉(ゆずりやけんきち、通称、譲謙(ゆずけん)に聞いた。
「マクロとは会社の全体的な方向性を決めることです。ミクロとは会社の各業務がわかっていて、いざというときに従業員に代わって仕事をできるくらい、業務をわかっていることです。」
「ふむふむ、わしは、やれといわれれば、従業員が行っている業務にいつでも代わって入ることができるぞ。それに、会社の方向性もわしが決めている。それじゃ。わしは、完璧に仕事をしているということじゃな。」
「ミクロとマクロがわかっていることは完璧に仕事をするために必要な要件であって、それだけで、完璧であるとはいえません。マクロの意思決定では、利他の精神の割合がどれだけ多いかが非常に重要です。また、その意思決定が完璧であるためには、会社がたてた目標が100%達成されていなければなりません。そのためには会計がわかっていなければなりません。」
「そうか。以前に聞いたときには100%は100%であって、90%や80%でもだめだということだったな。」
「その通りです。最近の状況はいかがですか?」
「なかなか全てを100%には達成できないが、最近はあらゆる資料に真剣に毎日目を通しているせいか、ちょっとでもおかしな数字があるとすぐ気づくようになったぞ。さらにおかしな数字を見つけると担当者に詳しい説明を求めるようにしている。そして、真剣に担当幹部と議論をするのじゃ。そうすると自分で気づかなかった会社の問題点が結構見えてきておる。」
「それは、素晴らしい、全ての幹部が100%を目指していけば、たとえ、それが困難であったとしても素晴らしい結果になっていくはずです。その調子で続けてください。」
「そうなのじゃ、いくつかの部門は100%を達成してきておる。譲謙さんのおかげじゃ。ありがとう。」
米国公認会計士齊藤事務所:齊藤幸喜