会計相談室
2017年6月23日 13:00:00
コントローラーとCFO
「譲謙(ゆずけん)さん、うちのコントローラーをCFOにした方がよいという意見が社内ででておるんじゃが、どんな違いがあるのかのう?」会社経営者の鬣(たてがみ)は会計コンサルタントの譲矢謙吉(ゆずりやけんきち)に尋ねた。
「鬣さん、コントローラーとCFOは、違いがわかっているようでよくわからない職種の1つです。まず、コントローラーの仕事から説明します。月次Financial Statements(F/S=財務諸表)の作成。予算実績対比表の作成。社内経理規定に沿った日々の処理。社内の案がスムーズに実行されることの手助け。短期プロジェクトの管理。適切な処理が行われることの管理。リスクの明確化。過去の実績の把握。内部組織に対する対処。意思決定の補助。仕事はシステムと組織内での仕事に限定。現状の中で仕事を行う。法律や規律に従った処理。税務申告書の作成。キーパフォーマンスインディケーター(KPI)を追う。キャッシュフロー予想の作成。1年間の予算の作成。方法や手段の明確化。自部門や自分の課についての管理。問題の状況分析。各部門への業績の報告。各種仕事の管理。各種レポートの作成。生産性や効率性に焦点を当てる。主に舞台裏で活躍する。何かが起きた時にそれが何かを追求する。」
「何だ、すごく重要な役割だな。それじゃ、CFOは何をするんだ。何もすることがないんじゃないか?」
「そうではありません。別の重要な役割があります。それぞれ、先に述べたコントローラーの役割に対比して説明しましょう。」
「それじゃ、よろしく頼む。」
「F/Sの分析。予算実績の差異の理由の把握。社内経理規定の作成。社内の新たな案を生み出す。長期的目標の計画策定。適切な処理とは何かを決める。リスクへの対応策の策定。将来に何が起きるかを予測する。外部環境への適応。意思決定自体を行う。人々が仕事の対象になる。現状を打破するチャレンジをする。法律や規律の影響を最小限にする。税務プランニングを行う。KPIを明らかにする。キャッシュフロー予測のための前提条件の作成。3年から5年のビジネスプランの策定。事業の将来について考える。会社全体の部門や課がうまく回っているか管理。問題の解決方法の提供。各部門に業績をいかにしてよくするか知らせる。人々のリーダー。プレゼンテーション。企業戦略の立案。主に表舞台で活躍。もしも、あることが起きたら、どうするべきかという思考で考える。」
「けっこう違うものだな。ありがとう。ためになったわい。」
米国公認会計士齊藤事務所 (www.saikos.com, info@saikos.com):齊藤幸喜