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会計相談室

2013年6月28日 13:00:00

コピーマシンの支出は経費or資産?!?

Inage Hawaii

 会計コンサルタントの譲矢謙吉(通称ゆずけん=譲謙)は、顧客の鬣(たてがみ)から聞かれた。


「前に譲矢さんから聞いたキャッシュベースの会計や筋肉質経営では、1年以内にキャッシュにならないものは利益を健全に計算するために経費処理をして落とすということだったが、コピーマシンや本社の建設費ようなものも経費でいっぺんにおとすのか?」


譲謙は「鬣さん、よい質問です。会社が支出するものについては大きく2つに分けることができます。1つは、使用または加工をして形を変えていくもの。もう1つは使用しても形を変えないものです。前者は流動資産ともいい。1年以内にキャッシュまで姿を変えられないならば、不良資産として落とすべきものということになります。それに対して、コピーマシンや本社の建物などは、何年も使えるものであって、使用しても形を変えません。そのようなものは固定資産といいます。」


「そうか、固定資産か、固定資産は流動資産とは扱いが異なるというわけだな?」鬣は言った。


「その通りです。固定資産は、使用しても形をかえないため、買ったときに費用で落とすことはおかしいということになります。かと言って、さんざん使ったあげくに捨てるときに費用で落とすこともおかしい。そこで、その固定資産を使用して製品を作れる期間または売上があげられる期間で費用を落としていくことになります。」譲謙がそう言うと


「なるほど、それは理にかなっているな」鬣は納得した。 




<解説>使用または加工をして形を変えていくものには、売却目的で購入したものも含みます。

売却目的で購入したものは、一般的に棚卸資産ともいい、その会社の主たる商品となります。

会社の商品は売却されて、最終的にお金に姿を変えます。

一方、姿を変えないものは固定資産として、それを使用して製品を作れる期間または売上があげられる期間で費用を落としていくことになりますが、それを償却といいます。権利やブランドなどは形はもともとありませんが、何年も使用することが認められていれば、形を変えないものと同様に考えることができます。 

 



米国公認会計士齊藤事務所 (www.saitollp.com, info@saitollp.com):齊藤幸喜

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