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税金相談室

2022年12月2日 15:00:00

グリーンカードの放棄

Inage Hawaii

Q. アメリカのグリーンカードを放棄しようと考えています。グリーンカードを放棄すると税金がかかると聞きましたが、そのグリーンカード放棄の税金について教えてください。また、放棄する時期はいつがよいのでしょうか?


A. 米国市民権の放棄や、グリーンカードを8年以上保有した納税者がグリーンカード放棄する時点で、次の3つの条件のいずれかに該当する場合には、保有する全ての資産に含まれる含み益に対し税金がかかる可能性があります(「国籍離脱税」(Expatriation Tax))。


① 過去5年の最終税額の平均が、$178,000以上 (2022年)

② 純資産が$2,000,000 以上

③ 過去5年間正しく確定申告をしていない場合


市民権やグリーンカードを放棄する場合には、税金の有無に関係なく確定申告書と同じ時期に国籍離脱税報告書(Form 8854「Annual Expatriation Statement」)で報告をすることが必要になります。申告書は、申告身分が念の途中で変更になることから税金計算がかなり通常と異なる特別な身分になります。そのため、いつ放棄をするのかは、納税者の所得状況や控除金額、他国での税金等々、様々な要因を考慮し、最適な時期を事前に検討しプランをしておくことが肝心です。


ただ、通常のサラリーマンであれば、年始に放棄することで米国へ報告納税する所得も限られてきますので、なるべく早めに放棄される方が一般的には有利になります。放棄は税額面においてかなり影響を及ぼす事項ですので、事前に担当税理士にご相談されてから放棄されることをお勧めします。


アウディ・カズエ

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