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税金相談室

2024年7月26日 13:00:00

グリーンカードの放棄

Inage Hawaii

Q. アメリカのグリーンカード放棄についてどんな手続きが必要でしょうか?


A. アメリカのグリーンカード放棄については移民法上の手続きと税法上の手続きの2種類があります。

①移民法上の手続きでは、フォームI-407に記入して、グリーンカードや再入国許可書などと一緒にUSCIS Eastern Forms Centerに郵送します。


②税法上の手続きでは、

a. 長期居住者(15年間のうち8年以上永住権者であった人)がグリーンカードを放棄する場合には、税金の有無にかかわらずForm 8854「Annual Expatriation Statement」を申告する必要があります。ちなみにこの申告手続きは、米国市民が市民権を放棄する場合にも必要です。


b.グリーンカードまたは、市民権を放棄する時点で、次の3つの条件のいずれかに該当する場合には、保有する全ての資産を一旦売ったとみなして税額(Expatriation Tax)を計算し、申告をしなければなりません。

1. 純資産が$2,000,000である

2. 過去5年の納税額の平均が、$190,000以上(2023年) である

3. 過去5年間正しく確定申告をしていない


Form 8854には、Part I, Part II, Part IIIの3つの部分がありますが、提出する部分は、放棄した年や状況によって異なります。


Part Iは、すべての提出者が記入する必要があります。

Part IIは、2023年に市民権や永住権を放棄した人が記入する必要があります。

Part IIIは、2023年以前に市民権や永住権を放棄した人で、税金の支払いを延期したり、延期された報酬を受け取ったり、非グラント信託の受益者である人が記入する必要があります。


Form 8854を申告しなかった場合は、$10,000の罰金が科せられます。


特記事項︓永住資格(グリーンカード)を放棄することが、将来米国への移民ビザ申請に影響を及ぼすことはありません。ただし、申請手続きを最初から始める必要があります。


宗 惠蓮(ソウ ・ケイレン)

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