会計相談室
2016年2月4日 14:00:00
クラウドファンディングて何?
「譲矢さん、最近クラウドファンディングということばを耳にしたんじゃが、いったい何のことじゃろ?」会社経営者の鬣(たてがみ)は会計コンサルタントの譲矢謙吉(ゆずりやけんきち)に聞いた。
「クラウドファンディングとは文字通りクラウド上で金を集めるものです。ウエブサイトで検索すると何百万ものサイトが引っかかってきます。金融機関を通せずに行えるのでかなり気軽な資金調達方法と考えられているようです。」
「いったい、クラウドファンディングにはどのような種類があるのじゃ?」
「クラウドファンディングには、賞品タイプ、寄付金タイプ、出資タイプがあります。
」「そんなにあるのか?どのような違いがあるのじゃ?」
「賞品タイプは、例えば小さい拠出には本をくれたり、大きな出資には夕食を配達してくれたりします。寄付金タイプは、非営利団体への慈善寄付金として取り扱われます。出資タイプのクラウドファンディングは、株を購入することになります。」
「有名なクラウドファンディングのサイトにはどんなものがあるのじゃ?」
「そうですね。Kickstarter、IndiGoGoやあGoFundMeなどが割と知られています。」「そいつらはどうやって儲けているのじゃ?」
「主に集まったファウンドの金額へのパーセンテージをフィーインカムとしてあげて収益をあげています。あと、それに加えてプロセッシングフィーを徴収している場合もあります。」
「しかし、WEB上だけで行うのは何か心配だな。危険はないのか?」
「もちろん、どのような商売やファンドにもリスクはあります。クラウドファンディングでのリスクは次のようなもがあげられています。①投資先が倒産するリスクです。このリスクは約50%の確率と言われています。②クラウドファンディングのプラットフォーム(サイト)自体がなくなってしまうリスク。③不正や詐欺のリスク、④投資を他に転売できないために資金が回収できないリスク、⑤ウエブ上でサイバーアタックされるリスク、⑥十分に情報が開示されていないリスク等です。」
「何だ、かなり危なさそうだのう。」
「そうですね。新しいタイプのファンディング方法なので、お金を集める場合にも、投資する場合にもよく研究してから始めてください。
米国公認会計士齊藤事務所 (www.saikos.com):齊藤幸喜