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会計相談室

2014年1月23日 14:00:00

ガラス張り経営のその後。。。

Inage Hawaii

譲矢(ゆずりや)さん、ガラス張り経営をやってみたつもりなのじゃが、どうも今一つガラス張りのような気がしないのじゃ。一体どうしてかな?」鬣(たてがみ)はおもむろに会計コンサルタントの譲矢謙吉(ゆずりやけんきち)に聞いてみた。


譲矢、通称譲謙(ゆずけん)は「ガラス張りは、公明正大な経理、社内に対するコミュニケーション、フェアなディスクロージャー、経営のモラル、それに1対1対応の原則を含みますが、1つ1つ見ていきましょう。まず、公明正大な経理ですが、自分の会社の売上や利益をマイナスに動かすような項目を無視したり、避けて通ろうとはしていませんか?たとえば、大量の長期在庫があるのに落としていなかったり、回収が通常の期間より伸びている売掛金を放っておいたりしていませんか?」


「うぅ、図星だ。長期在庫は流行おくれでもないし、何も悪くなった商品ではないし、新品だ。なぜ落とさなきゃならん?それに売掛金がちょとぐらい回収が遅れたからといってそれが何になるんだ?」


「鬣さん、自分にあまくなっては、公明正大な経理はできません。キャッシュにならない資産は勇気をもっておとしましょう。次に社内に対するコミュニケーションです。鬣さん、きちんと毎月従業員のみなさんに集まってもらって、自分の口で月次の決算を説明していますか?」


「そんなものわしができるはずがないじゃろ。経理の女の子にやってもらっているわい。」鬣は偉ぶって言った。


「鬣さん、それではコミュニケーションになりません。社長が自ら自分の口で説明するのです。そして、予算比較等も自分の口で説明しなければ、従業員の方がトップの方が何を考えているのかわかってくれませんよ。次にフェアなディスクロージャーはどうですか?自分にとって不利な内容を恣意的に隠していたりしていませんか?たとえば、先日大口顧客を失ったことなどを積極的に公表しましたか?」


「これは、大丈夫だ。最近は、すべてをさらけ出しているせいか。いいことも悪いことも直ちに言っておる。」


「経営のモラルは大丈夫ですか?不正は絶対に受け入れないという風土ができていますか?」


「これも大丈夫じゃ。うちの経理は、例えペニーが合わなくても受け入れないくらい清廉潔白な性格じゃ。」


「1対1対応の原則はできていますので、問題は、公明正大な経理とコミュニケーションですね。どちらも、大変勇気のいることですが、鬣さならやれると思います。がんばりましょう。」


米国公認会計士齊藤事務所:齊藤幸喜

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