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会計相談室
【アメリカ起業、会社設立】アメリカ駐在員の給与計算方法
2026年8月16日
Q. 海外駐在員と現地採用社員の給与計算方法の違いを教えてください。
A. 駐在員とアメリカで直接雇用される現地採用社員とでは、給与の計算方法が大きく異なります。
まず、現地採用社員の場合、給与は一般的に「グロスベース(支給総額)」で設定されます。支給総額からは、連邦・州・地方税、社会保障税(ソーシャル・セキュリティ税とメディケア税)、健康保険料などが差し引かれ、最終的な手取り額(ネット)が決まります。給与の支給頻度は州によって異なりますが、多くの州では管理職のような残業代適用除外従業員を除き、月2回以上の支払いが法律で義務付けられており、支給日は会社の給与スケジュールに従います。
一方、駐在員の給与は、「グロスアップ方式」と呼ばれる特有の計算方法が採用されます。これは、日本での手取り額を基準とし、アメリカで発生する所得税や社会保障税を考慮して、逆算的に支給総額を算出する方式です。駐在は通常短期的なものであり、帰任後は再び日本の給与体系に復帰することを前提としているため、日本での生活水準を維持する目的でこの方式が取られます。
グロスアップ方式では、住宅手当や通勤費、車両手当といった課税対象の手当も多く支給され、アメリカでの生活負担を補うよう給与が調整されます。そのため、同じ手取り額であっても、日本よりも支給総額が高くなる傾向があります。また、実務上は、為替変動や賞与の支給時期などを踏まえ、月次でグロスアップの調整が行われ、年末には実際の手取り額に基づいて最終調整が実施されます。
なお、駐在員と現地採用社員とでは、社会保障制度への加入状況にも違いがあります。現地採用社員はアメリカの制度に従い、ソーシャル・セキュリティ税とメディケア税への加入と納付が義務付けられていますが、駐在員は日米社会保障協定において通常免除されます。
