会計相談室
2017年12月4日 14:00:00
ストレス
「譲謙(ゆずけん)さん、ストレスがたまると従業員からよく言われるのじゃが、ストレスはなぜ起きるんじゃろうか?」会社経営者の鬣(たてがみ)は会計コンサルタントの譲矢謙吉(ゆずりやけんきち、通称ゆずけん)におもむろに聞いた。
「鬣さん、2015年の調査では、アメリカ人のストレスの発生要因は、第一にお金、第二にファミリーレスポンシビリティー、第三が職場だったようです。アメリカ人にとって職務上のストレスはかなり低いようです。」
「アメリカ人が自分たちの仕事自体にストレスを感じていないことには驚いたな。」
「そうですね、比較的自分の好きな仕事をしているか仕事を好きになっているということかもしれません。」
「それにファミリーレスポンシビリティーなどという言葉は日本では全く聞かない言葉だよな。」
「そうですね。日本ではファミリーレスポンシビリティーは、お母さんがその役割のほとんどを引き受けているのではないでしょうか。」
「アメリカでは子供をある一定年齢までは一人にして置くことは犯罪になりますし、いろいろな家族として果たさなければならない義務があります。それらが結構ストレスになるのでしょうね。」
「ところでストレスとはなんじゃ?」
「辞書によると体や体の一部を押したり引いたり、ひねったりした時に受ける強制的な力。あるいはそのようなときに起こる変形。物理的、化学的、感情的な要素が引き起こす肉体的心神的な緊張や病気。歪みや圧力。などと説明されています。」
「急性的なものと慢性的なものがあるとも聞いたが、どうじゃ?」
「その通りです。急性的なものが一般的なストレスです。それは将来のことや直近のプレッシャーに起因します。ストレスは悪い意味でとらえられがちですが、すべてがそうではありません。生産性をあげるために必要なストレスもありますし、エクササイズの走る行為は急性ストレスの一つです。ローラーコースターやダイビングなども急性のストレスですが、楽しめるものでもあります。急性のストレスは、短期間で終わるものであり大きなダメージにはならないと言われています。」
「それじゃ、慢性的なものはどうなんじゃ?」「慢性的なストレスは急性ストレスよりもシリアスです。例えば、記憶を失ったり、空間認識をなくして物体が三次元空間に占めている状態がわからなくなったり、無性に食欲がわいたりします。」
「たしか、両方とも何か行動に影響を与えると聞いたが。」
「ストレスは急性であれ慢性であれ、喫煙、食習慣、行動様式に影響をあたえると言われています。」
「そうか、それは気を付けんといかんな。」
米国公認会計士齊藤事務所 (www.saikos.com, info@saikos.com):齊藤幸喜