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会計相談室

2013年12月13日 14:00:00

売上と売上原価を対応させるには?売掛金の回収を遅れさせない方法は何?

Inage Hawaii

「譲矢(ゆずりや、通称ゆずけん)先生、1対1の対応をきちんと行う為にダブルチェックを行なうと言うことじゃが、もう少し詳しく教えてくれないか?実は、売上の計上もそうじゃが、売掛金もなかなか思う様に回収がままならんのじゃ。多分、どちらもダブルチェックができたら解決するんじゃないかと思うんじゃが。」鬣(たてがみ)は、会計コンサルタントの譲矢謙吉(ゆずりやけんきち)に聞いた。


「ダブルチェックの原則は、前に1度説明しましたが、1つの作業を2人以上で行なうというものです。会社の経営は人の心を最も重要視して行なわなければなりませんが、人の心は大変うつろいやすく不確かなものでもあります。したがって、人は間違いを犯してしまうことがあるということを肝に銘じておく必要があります。その弱い面から守って上げるのがダブルチェックの原則です。前回の鬣さんの悩みは、売上と売上原価が1対1で対応をしていないというものでした。また、今回は売掛金も回収がままならないとおっしゃっています。それらは会社にとって重大な問題です。これらを解消するには、ダブルチェックを行なうことが考えられます。まず、売上と売上原価ですが、売上をたてた営業マンと別の者がそれに対応する売上原価があるかをチェックする必要があります。」


「何か簡単そうじゃが、そんなことで、1対1ができるのか?」


「このシステムが出来上がれば、ほぼ売上は売上原価に対応することになります。会計システムは複雑である必要はなくシンプルにして原則にしたがうことがポイントです。」


「それじゃ、売掛金の回収はどうじゃ?」


「営業マンは通常の営業活動はもちろん、売掛金の回収まで責任をもつことが原則です。ただし、売掛金残高の管理は別の者、管理部門(=経理)が行ないます。経理は営業マンに対して売掛金について契約どおりの回収を促すとともに滞留しているものについては、原因の追及と対策を明確にし早急に解決するように営業マンに指示する必要があります。営業マンが売掛金の計上と回収に責任をもつ一方、経理は売掛金残高と入金について責任をもちます。これが売掛金に関するダブルチェックです。このシステムをきちんと動かせることができれば、売掛金の回収に問題はなくなるでしょう。」


「本当か?それじゃ、さっそくやってみることにしよう。」


米国公認会計士齊藤事務所:齊藤幸喜

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