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会計相談室

2010年10月13日 16:00:00

レビューとコンピレーション2

Inage Hawaii

レビューとコンピレーション その2


Q.今期よりコンピレーションとレビューの基準が大幅に改正が行われたと聞きましたが、そもそもレビューとは何ですか? また、コンピレーションや監査との違いは何ですか?


A.会計およびレビュー基準(Statements on Standards for Accounting and Review Services:SSARS)19号が、AICPA(米国公認会計士協会)より2009年12月に発行されました。

 そこでは、コンピレーション業務とレビュー業務規定の明確な分離がされています。レビュー業務とは、会計士が財務諸表の調査を限られた手続き(分析手続と質問が中心)で行う証明業務です。レビューについての特徴は、次のようにも説明できます。


① レビューは監査ではありません

② レビューは単に分析手続きと質問のみで説明されるものではありません

③ コンピレーションに少々の特別な手続きを加えたものとは言えません

④ レビューは証明業務であり、どちらかといえば監査業務に近いものです(ちなみにコンピレーションは証明業務ではありません)


 証明業務に0%から100%までの目盛りが仮にあったとしますと、コンピレーションは0%で監査は100%に極めて近く、レビューは50%をきっているが、より真ん中に近いものと言えます。


 レビューでは、レビュー証拠の積み重ねが必要となります。その累積が、財務諸表に重大な修正をしなければならないような重大なミスが見つからなかったという消極的な証明の基礎となります。レビュー証拠は主に分析手続きと質問で入手されます。


 監査では、監査証拠の累積により、監査意見を述べるための合理的な基礎を得ます。会計士は職業的専門家としての判断で適切な調査手続きを決定し実施しなければなりません。会計士は顧客の産業を理解し、顧客自身を理解し、重大な間違いが財務諸表に含まれていた場合に、レビュー報告書の修正をするようにリスクを十分に把握していなければなりません。この場合、分析手続きや質問を超えた手続きも行いうる可能性があります。ただし、これは直ちにより高いレベルの手続きを行わなければならないということを言っているわけではありません。

 

2010年10月13日

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